日本の介護に勝手に絶望している人たちへ①

人材の質が2000年の規制緩和にあるって話をきいて、思った事。

gendai.ismedia.jp

「国のせいにしているのナンセンス。」

 

人口減少なんて昔から分かっていた課題で、人材不足になる事なんて目に見えていた。

 

今の状況は、措置時代からの怠慢経営をし、集金(経済なんて言わない)ベースでビジネスを始めたハイエナさん達の賜物でしょう。

 

ヘルプマン!」の第1巻(講談社の方)を呼んで見て下さい。

 

介護保険が始まる前の「措置時代の介護」

 

私が専門学生時代に「措置時代の施設」へ行ったとき、マグロを洗うような格好で、台の上に裸の高齢者を荒々しく乗っけて4人がかりで無理やり体を洗って、「ハイ!次」とかやってた入浴介助は忘れられないですね。

 

実習初日に「よし、介護の仕事辞めよう」と逃げ出そうとしたっけか(笑)

 

そんな介護と言えない介護から脱却し、様々な成果を上げてきたヘルプマン達の活躍の事実があるんです。

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「措置時代からの怠慢経営をし、集金(経済なんて言わない)ベースでビジネスを始めたハイエナさん達」は何も知らない一般人を集めてヘルパー資格をとらせ、「介護は気持ちだ」とか言って、理論無視のむちゃくちゃな介護と措置時代に許されていた事を盾に人権無視の介護を続けて利益をむさぼった結果、介護人材が次々に潰れていった経緯があります。 

 

「科学的管理法」を打ち立てたフレデリック・テイラーをご存知ですか?

 

19世紀のヨーロッパの工場で、業務の可視化により生産性向上を可能にした後、生産性向上による利益を従業員と分け合う事で組織が発展して行くといった経営戦略を打ち出した方です。

 

「科学的管理法」により、様々な産業の効率化と労働環境の可視化・整備が進み賞賛されたものの、なんと「科学的管理法」を使って経営者はひたすら生産性を上げるだけ上げてその成果を労働者とは分け合わなかったのです。

 

これにより、労働者側は反発(人権を無視した労働強化だ!と考えた)し、経営陣と労働者の対立が激化してしまう事で結局は労働者が組織から離れて行ったそうです。

 

介護の現状はこれにそっくり。

 

いくら良い経営戦略や体制・手技手法を活用し、より良い介護をしたとしても、その成果を従業員と分け合わず、ひたすらケアの質の向上だけを求め続けている現状では人は集まりません。

 

介護保険は収入が決まっているからしょうがないんだ!」と言う人。ならなぜ、報酬をしっかり払えている組織とそうでない組織があるのでしょうか?

 

人材なんて募集しなくても自然と集まり離職しない職場とそうでない職場が分かれているのでしょうか?

 

トップダウンが大事というわけではありませんが、2000年の介護保険による緩和措置が問題であったのではなく、問題はそもそもの経営者たちだったのです。

 

一言で言うと失敗している人たち(絶望している人達)は、先見の明が無かったという事でしょう。

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今からでも反省して取り組むべきです。

 

  • 組織の可視化・透明化。
  • 質の向上に見合った成果共有。
  • 本当に必要な人材の確保と育成。

 

と、言っても無駄な人には届かないのが世の常。

 

優良な経営者は沢山いますが、措置時代の流れや粗悪な考え方を持つ経営者も

 

人のせいにしてケツふかせようとする前に自分のケツぐらい自分で拭いてもらいたいもんです。

 

ではでは。